2012年05月19日

 ライブが近づいてきました。何を演奏するか決まっていませんが、新曲を作ったりもしています。こんな曲をつくりたいとかは考えるのですが、なかなかスラスラとは進みません。ただ、こんな唄を作りたいとかは思います。
 やっぱり最近の世の中には愛や平和や応援ソングに満ち溢れいて、それが全て嫌いなわけではありませんが、ラブソングばかりの現状がどうにも面白くないのです。だから私はラブソングは作らないし唄わないのです。そんなにみんな恋愛してますか?したいとは思っていてもそんなにできないでしょ?愛し愛されたいけど、そんなに出会いもないし実際周りは嫌な人一杯いるでしょ?極論ですがのろのろ運転している誰か知らない軽トラにイライラしませんか?暴走族に事故ってしまえと思いませんか?かっこよく生きたいし、人から認められたいでどそんなにうまく生きられないでしょう。みんな自分の中に嫌な所や汚い所一杯持ってるしし、かっこよくいかないんですよ。でもそんな現実の「しょうもない毎日」を唄いたいんです。
どうも、巷では「都会の夜景」のような唄ばっかりのような気がするんです。人間の汚いところやかっこ悪い部分を隠して、一見綺麗な部分だけ歌詞にしているような・・・。私からすればうそ臭いんです。もちろん邦楽ずっと聴いてきましたから全部そうだといいません。でも、本当に共感できる身近な唄って、恋愛ソングじゃない気がするのです。
 故談志が、「落語とは人間の業の肯定である」といいました。そして私は「唄は人間の業の肯定である!」と思っています。劇的な出来事もおこらない毎日で、狭い社会の中で時々最高、時々最低な気分になりながら実際は「大したことない」ことばかり。そんなことを唄いたいと思っているこの頃です。AMOが「誰でも作れるが誰も作らない唄を作って唄いたい」といっているのはこういうことです。まあ、実際は唄と演奏が下手なことの言い訳みたいなもんですが・・・。