体調がまだ戻りませんので実家で静養していました。
で、サトシが絶賛してた映画を漸くみました。「インサイド
ルーウィンデイビス」と「ジヌよさらば」です。
ジヌの方は松たか子が出てるという理由だけでみましたが、松さんは相変わらず素敵でしたね。夢売る2人に勝るとも劣らず色気があり、可愛らしさもあり文句なしでした。
ただ映画自体については、リアルさを追求してしまう私としては状況設定に無理がありすぎ、ジヌは全体的にはあまりいいとは思いませんでした。あと暴力シーンがやたら多いのも嫌でした。最近のこの手の映画、やたら暴力シーンで誤魔化す印象が強く感心できません。たけしや井筒さんよ映画もそうで、昔「パッチギ」を見た時からその事がずっと気になってます。エロと暴力は70年代のヤクザ映画からの伝統だとは思いますが、この時代にしてはあまりに安易なシーンかなと。松尾スズキさんのことはよくしりませんが、今時受けそうな映画ではあります。ただねー、限界集落にあんな旅館はいないし、商店もないし、議会出ずに運転手やってる村長なんかありえないし。指名手配者が村長とか無理がありすぎて。荒唐無稽でいくなら、渡り鳥シリーズのように状況設定をあまりしない方がいいと思います。
勿論面白い場面も多々ありますし、印象的なセリフも多々ありました。特に「何とかなる。思い通りにはならないけど」という言葉がグッときましたね。
インサイド〜の方もある程度状況設定を決めた上でもフィクションでしたが、個人的にはこっちの方が好きでしたね。ディラン登場前のニューヨークのグリニッジビレッジのフォークシーンの雰囲気がよく出てたし、歌も当時の感じでした。リアルさでは色々あります。あんなに人の家を渡りあるいたら着替えはどうするのかとか、シャワーはとか、金ないのに何食ってるのか、そんな簡単にセックスだけはできるのかとか数々の疑問はありましたね。結局映画でもドラマでも、私はそういうとこがどうしても気になってしまうんです。だから本当に映画好きにはなれないんでしょうねー。
それはともかく地味な映画でしたが、何やってもダメな主人公が生きるために歌うという切なさがよく伝わってきてドキュメンタリー的な魅力もありました。最後のシーンでディランが歌ってるのところなんかは非常に印象的で、こういうところからディランが誕生したんですよね。
また当時のフォークシーンでトリオやデュオが童謡やトラディショナルを歌っていたこともきちんと調べてるなと同感。無様なとこ哀愁を感じるとこも含めて魅力的だし、でも結局ハッピーエンドにもならず不遇な日々が続いていくという終わりもいいなと。
今日はついでに録画してた健さんの「海峡」という映画も観ました。青函トンネル工事の映画で、健さん&小百合のゴールデンコンビに加え、笠智衆や森繁という豪華なキャストでした。内容的には石原裕次郎の「黒部の太陽」の二番煎じみたいなものでしたがね。
今日はこんな偉そうなことをそんなに映画観ない私が述べてしまいました。まあ、たまにはー。