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炎上

いろいろ混乱続きの五輪がもうすぐ開幕ですね。これほど重苦しい、何のためかよくわからない五輪は初めてではないでしょうか。そこで発表された開会式の制作陣。元は椎名林檎らでしたが、交代によりFPMの田中氏を中心に小山田氏が起用されたわけですが、直後の大炎上。この問題はデリケートな問題なので、簡単にああだこうだといいにくいのですが、音楽家として私はファンですのでこのことを昨日からずっと考えていました。結論は出ませんが、今思っている子ことを書いてみます。

彼が過去にやったいじめのことは以前から多少は知っていましたし、それについては知ったとき嫌な気分がしました。性格わるそうだなとは特に90年代頃は思っていました。とはいえ、彼の才能ややってきた仕事は今でも素晴らしいと思うし、すごいものを作って聴かせてくれたと感謝しています。また、2000年代以降は、あまりメディアに出なくなって、プライベートの発言はほとんどなく、別人のような物静かな人間性、音楽性を感じました。

今回の問題は過去にこういうことをした人が、五輪やパラリンのセレモニーに関わることがどうなのかという点につきると思います。加害者被害者の謝罪等は本人間の問題であり、そこを外部が追求することはかえって被害者を傷つけることになりかねません。

なので、ネット上に無数に書き込まれているような、いじめの内容がいかに悲惨かを我々第3者が強調することは裁判ではないので、被害者にとっても私はあまりよいことではないと思います。辞任しろという声が多いのですが、そこは勘違いされている方が多いように思えます。彼は作曲という大変な仕事を頼まれて、それを作っただけで運営役員ではないのです。問題はその楽曲を運営側がどうするかでしょう。音楽に合わせていろんな演出を考えているはずで、彼の曲だけなしでできるのでしょうか?当日までどうなるかわかりませんが、この問題で小山田氏が役不足とか音楽自体を否定的に言う方が散見され残念です。その曲を聴いてみたい気持ちはありますが、加熱気味の世論もあります。この問題どうなることでしょうかね。

ただ、このいじめは殺人並みだという意見もあります。一方で、人間性は大いに問題があったフィルスペクターは、遂には殺人まで犯しています。でも音楽はかかっているし、聴き続けられるでしょう。ただし、スペクターは懲役に服してますが。大悪人が作ったものでも、素晴らしいものはそれはそれで評価されるべきではないかと思います。